梅毒は、「梅毒トレポネーマ」と呼ばれるらせん状の細菌によって起こる感染症です。主な感染経路は性行為で、口腔や性器などの粘膜、または皮膚の小さな傷などから感染します。オーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)やアナルセックス(肛門性交)によっても感染する可能性があります。
感染初期には潰瘍や皮疹などの症状が現れ、治療を行わない場合は慢性的に経過します。長期間放置すると、大血管や神経系に障害をきたし、命に関わる重篤な合併症を引き起こすことがあります。
本記事では、梅毒の主な症状や感染経路、早期治療の重要性について詳しく解説します。

| 梅毒の検査プラン・治療料金 | |
|---|---|
| 梅毒検査 | 4,200 円 |
| 梅毒治療 | 19,800 円 |
梅毒とは

梅毒は「梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)」という細菌によって引き起こされる感染症です。主に性的接触(性器・口・肛門などの皮膚や粘膜を介して)で感染するとされています。
この菌の自然宿主は人間のみで、酸素の少ない環境でしか生存できません。そのため、便座やドアノブなど、日常生活で触れる物を介して感染することはありません。
昭和期にペニシリン系抗菌薬が普及したことで、梅毒の患者数は大きく減少し、2000年代には年間800人未満まで抑えられていました。しかし2011年頃から再び増加傾向に転じ、2018年には報告数が約7,000例に達しました。さらに2022年には13,528例が報告され、感染症法施行(1999年)以降、初めて年間1万例を超えています。
近年では、性風俗の利用に加え、マッチングアプリなど出会いの形が多様化したことにより、梅毒は特定の集団に限らず、一般の方々の間にも広く浸透しています。梅毒は全数把握の対象疾患ですが、無症状であったり、一時的に症状が消失したことで検査を受けていないケースを考慮すると、実際の感染者数は報告数以上に存在すると考えられます。
梅毒の感染経路

梅毒は、主に性的接触を通じて感染する性感染症です。粘膜や皮膚にできたごく小さな傷口から、梅毒トレポネーマという細菌が体内に侵入することで感染します。男女を問わず感染リスクがあり、初期症状が軽いため気づかないうちに感染が広がることもあります。
- 膣性交による性器の接触
- オーラルセックス(口腔性交)
- アナルセックス
- 性玩具の共用
このように、性行為を通じて粘膜や皮膚が直接・間接的に触れることで感染が起こります。日常生活の接触(握手や同じ食器の使用など)で感染することはほとんどありませんが、症状がない相手から感染するケースも多いため、少しでも不安を感じたら早めの検査をおすすめします。
梅毒の症状・病期
男女別の初期症状
梅毒は男性、女性ともに多彩な症状を認めます。無症状で経過することも多いため注意が必要です。基本的には男性も女性も同様の症状を認めます。


梅毒の病期による症状の違い

梅毒は、感染してからの経過時間によって現れる症状や症状が出る部位が変化する性感染症です。
また、症状が自然に軽快・消失することもあるため、感染に気づかないまま放置されてしまうケースも少なくありません。
第一期(初期症状)
感染後およそ1か月前後で、感染した部位にしこりや潰瘍が出現します。
あわせて、鼠蹊部(太ももの付け根)のリンパ節が、痛みを伴わずに硬く腫れることがあります。
これらの症状は、治療を行わなくても一時的に自然消失することがありますが、体内から梅毒菌が排除されたわけではありません。見た目に反して痛みが少ないことも多く、症状が軽いまま消えてしまうため、医療機関を受診せずに経過してしまう例が多くみられます。
第二期
感染後およそ3か月前後で、手のひらや足の裏を含む全身に発疹や湿疹が現れます。この時期には、丘疹性梅毒疹、粘膜疹、扁平コンジローマなども特徴的な症状としてみられます。
また、発熱や倦怠感、全身のリンパ節腫脹を伴うほか、消化器系・泌尿器系・筋骨格系など、さまざまな臓器に症状が及ぶことがあります。第一期と同様に、これらの症状も自然に消えることがありますが、感染が治ったわけではないため注意が必要です。
潜伏梅毒
血液検査では梅毒の陽性反応が確認されるものの、自覚症状がみられない状態を「潜伏梅毒」と呼びます。
感染から1年以内のものを早期潜伏梅毒、1年を超えたものを晩期潜伏梅毒として区別します。
早期潜伏梅毒では、再び第一期や第二期の症状が現れることがあり、感染性があると考えられています。
一方、晩期潜伏梅毒では、性交渉による感染リスクはほぼないとされています。
晩期顕症梅毒(末期梅毒)
感染から数年〜数十年が経過すると、ゴム腫の形成や、心血管梅毒(大動脈瘤・大動脈弁逆流症など)、さらに脊髄癆や進行性麻痺といった重篤で命に関わる疾患を引き起こすことがあります。
非可逆的な後遺症が残る可能性もありますが、現代の日本ではここまで進行するケースは非常にまれで、実際に遭遇することはほとんどありません。
梅毒の予防方法
- 予防薬を使用する
- コンドームを使用する
- 不特定多数との性行為を避ける
- 定期的な性病検査
- 感染時パートナーに受診を促す
梅毒感染を完全に防ぐことは困難ですが、工夫することで感染の可能性を下げることは可能です。ほかの性感染症と同じく、梅毒は一度感染しても免疫が獲得されないため、再び感染することがあります。
梅毒は自然治癒しない疾患であるため、日頃から予防を意識し定期的な検査と適切な治療を心がけることが大切です。
Doxy PEP|性病予防薬
梅毒は、性行為後に薬(抗菌薬)を2錠飲む事で、感染リスクを減らすことができます。
当院では梅毒の予防薬である、ドキシペップを処方しております。ドキシペップは感染リスク行為後72時間以内に服用することで梅毒・クラミジア・淋菌などの感染リスクを下げることができる予防方法です。

梅毒の検査方法

血液検査
当院では、梅毒の検査として「TP法」と「RPR法」の2種類の血液検査を実施しています。いずれも血液中の抗体を調べる検査であるため、感染の可能性があった時点からおおよそ1か月以降に検査が可能となります。
TPは梅毒そのものに対する特異的な抗体で、一度でも梅毒に感染すると、その後は生涯にわたり陽性となります。一方、RPRは梅毒感染によって生じた組織障害に対する抗体で、現在の病気の活動性を反映する指標です。
RPRは治療が進むにつれて抗体価が低下するため、治療効果の判定に用いることができます。ただし、妊娠や自己免疫疾患など梅毒以外の要因でも上昇することがあり、これを生物学的偽陽性と呼びます。
当院では、TPを定性(陽性か陰性か)、RPRの結果を定量(数値)として評価しています。両者を組み合わせることで、感染時期の推定、治療効果の確認、再感染の早期発見、偽陽性の判断などをより具体的に行うことが可能です。
<迅速検査>
院内でスクリーニングとしての当日迅速検査を行います。検査結果は最短30分でご案内可能です。RPR検査で陽性の場合は治療効果判定基準を決めるために定量検査へと進み、治療を開始します。性感染症を専門に扱うクリニックとして、「検査の精度」「結果の速さ」「正確な情報提供」を徹底しています。
視診
梅毒の視診診察は、硬性下疳や発疹などの特徴的な皮膚・粘膜所見を直接確認でき、感染ステージの推定や検査結果の解釈、早期診断につながる重要な診察です。
梅毒の治療について
梅毒は、早期に適切な治療を行うことで完治が可能な感染症です。梅毒の原因は、トレポネーマ・パリダムという細胞壁をもつ細菌による感染です。
梅毒に対する治療では、ペニシリン系抗菌薬が最も有効であることが世界的に確立されています。ペニシリン系抗菌薬は、トレポネーマの細胞壁合成を阻害することで菌を確実に死滅させる作用を持っています。
このペニシリン系抗菌薬の中でも、アモキシシリンは内服で確実な治療効果が得られる薬剤として、日本の医療現場では梅毒治療の第一選択として広く使用されています。注射製剤(ベンザジンペニシリン)が使用しにくい環境においても、アモキシシリンの内服治療は有効性と安全性の両面から確立された治療法です。
また、梅毒は淋菌感染症のようにペニシリン系抗菌薬に対する耐性化が確認されていない数少ない感染症の一つです。そのため、適切な期間アモキシシリンを内服することで、確実な治癒が期待できます。
梅毒に感染した場合、下記の方法で治療します。どちらも前述したペニシリン系の薬となっております。東京検査クリニックではアレルギーがない場合、基本的に内服薬の加療から推奨しております。効果に関してはどちらも同様となっております。梅毒は早期梅毒と後期梅毒により、治療期間が異なります。
早期梅毒の治療
- 内服1日6錠(朝:2,昼:2,夕:2) 28日間:アモキシシリン 250mg
- 筋肉注射1回:ステルイズ水性懸濁筋注
筋肉注射の場合、一度の治療で完了いたします。
内服薬の場合、合計4週間継続して服用します。
後期梅毒の治療
- 内服1日6錠(朝:2,昼:2,夕:2) 28日間以上:アモキシシリン 250mg
- 筋肉注射3回:ステルイズ水性懸濁筋注
筋肉注射の場合、1週間ごとに1回ずつ治療いたします。
内服薬の場合、症状を見ながら場合によっては4週間以上継続して服用します。
抗体価を見ながら治療をコントロールできるのが内服薬のメリットです。
飲み忘れた場合の対処方法
アモキシシリンを飲み忘れたことに気づいた場合は、気づいた時点で速やかに1回分を服用してください。
ただし、2回分(4錠)をまとめて服用することはお控えください。
1日3回服用の場合は、次の服用までに最低4時間以上の間隔をあけるようにしてください。
飲み忘れた日数に関して、明確な期限は設けられていませんが、梅毒治療では薬の血中濃度を一定に保つことが重要です。できるだけ決められた時間での服用を心がけてください。
筋肉注射の投与間隔が空いてしまった場合
予定が合わず、やむを得ず注射の間隔が1週間以上空いてしまう場合でも、前回投与から2週間以内であれば治療継続が可能です。
一方で、2週間以上間隔が空いてしまった場合は、治療を最初からやり直す必要があります。
注射治療を受けられている方は、投与間隔が空かないよう十分ご注意ください。
梅毒の筋肉注射について:18Gの太めの針

筋肉注射(ステルイズ)による梅毒治療では、18Gの注射針を使用しています。18Gの針は直径約1.2mmで、当院で通常行っている採血(23G)と比べると、やや太めの針となります。なお、一般的なインフルエンザ予防接種で使用される針は25~27G程度です。
ステルイズは、粘度が高く固まりやすい性質のある薬剤のため、細い針では十分に注入できないことがあります。そのため、薬剤を確実に筋肉内へ届ける目的で、適切な太さの針を使用しています。
また、ステイルズは臀部(お尻)に注射をするため、一般的なイメージのある肩部分での注射ではありません。
ペニシリンアレルギーのある方へ
ペニシリン系抗菌薬にアレルギーがある方には、ドキシサイクリンによる治療を行っております。
なお、ドキシサイクリンは妊娠中の方には使用できません。
アレルギーの有無やご不安な点がございましたら、診察時にお気軽にご相談ください。
梅毒が治るまで
梅毒の治療を開始した後、どのように治癒を判断するのかについてご説明いたします。梅毒の治癒判定は、血液検査で測定するRPRの数値がどの程度低下しているかを基準に行います。結論として、治療前と比べてRPRの数値が1/4以下まで低下していれば、梅毒は治癒したと判断いたします。
梅毒のRPRとは
RPRとは、梅毒が体の中でどの程度活動しているかを把握するための血液検査です。正式名称は Rapid Plasma Reagin(RPR) といいます。
RPR検査は、梅毒の原因であるトレポネーマ(梅毒菌)そのものを直接検出する検査ではなく、感染に対して体が反応して作り出す「抗体」の量を測定しています。RPRの数値が高い場合は、体内で梅毒が活発な状態にある可能性が高く、症状が出やすい時期と考えられます。また、感染から間もない場合や、治療が必要と判断される目安にもなります。
梅毒のTP抗体とは
梅毒の検査では、RPRに加えてTP(Treponema pallidum)抗体検査を行います。TP抗体検査は、過去に梅毒へ感染したことがあるかどうかを確認する検査です。
この検査の特徴として、一度梅毒に感染すると、治療後であってもTP抗体が陰性に戻らないことが一般的です。そのため、過去に梅毒へ感染したことがある方では、TP抗体検査のみで現在の感染状況を判断することはできません。過去に梅毒感染歴がある状態を「キャリア」と呼ぶことがありますが、こうした方の場合、RPRとTPの両方の検査結果を組み合わせて、現在も感染が活動しているかどうかを評価します。
梅毒トレポネーマの感染に対する血清学的反応

梅毒の治った判断
梅毒が治癒したかどうかは、RPR検査の数値をもとに判断します。これを血清学的治癒と呼びます。
当院では、日本性感染症学会が定めるガイドラインに準拠し、治療開始後3か月までは4週毎に梅毒抗体定量検査を行い、治療効果判定を行います。治療開始後1年間のフォローアップを推奨しております。
原則として、RPRの数値が治療前の1/4以下に低下した時点で治癒と判断します。ただし、RPR自動化法では数値の低下が確認しにくいケースが一部存在します。そのような場合には、倍数希釈法によるRPRの推移を重視し、倍数希釈法の数値が1/4以下まで低下していれば、治癒と判断いたします。
梅毒治療後、性行為を再開できる時期について
症状が消失したからといって、すぐに性行為を再開すると、体内に残っていた菌をパートナーへ感染させてしまう可能性があります。さらに、再び自分に感染が戻る「ピンポン感染」を繰り返し、治癒が遅れる原因にもなります。
必ず医師から「検査数値が十分に低下し、治癒が確認できた」と説明を受けてから、性行為を再開するようにしてください。
梅毒の検査・治療料金
| 検査プラン・治療料金 | |
|---|---|
| 梅毒検査 | 4,200 円 |
| 梅毒検査【迅速】 | 7,200 円 |
| 梅毒治療 | 19,800 円 |
| 血液チェック | 7,400 円 |
| 血液チェック【迅速】 | 18,000 円 |
| ベーシックチェック | 12,800 円 |
| スタンダードチェック | 21,800 円 |
| パーフェクトチェック | 39,800 円 |

東京検査クリニックのポイント

01 保険証不要で匿名検査が可能
02 JR五反田駅徒歩2分の好立地
03 検査後そのまま治療が可能
梅毒についての
よくある質問
Q. 梅毒は自然に治ることはありますか?
梅毒は自然に完治することはありません。
初期に見られるしこりや発疹などの症状が一時的に消えることがありますが、これは「治った」のではなく、菌が体内に潜伏している状態です。そのまま放置すると、数年後に心臓や神経、脳などへ感染が広がり、重い合併症を引き起こすおそれがあります。
血液検査で早期に発見し、抗菌薬による治療を受ければ完治が可能です。症状が軽くても自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。
Q. パートナーが梅毒に感染した場合はどうすればいいですか?
パートナーが梅毒に感染していることがわかった場合は、互いに検査と治療を受けることが重要です。
どちらか一方だけが治療しても、性行為を通じて再感染を繰り返すおそれがあります。感染が確認された際は、医師の指示に従い抗菌薬による治療を同時に行いましょう。治療期間中は性的接触を控え、治療後も一定期間は再検査を受けて完治を確認することが大切です。
不安がある場合は、パートナーと一緒にクリニックへ相談することをおすすめします。
Q. 梅毒は完治後に再発することはありますか?
梅毒は適切な治療を受けて完治すれば、同じ感染が再発することはありません。ただし、梅毒トレポネーマ菌に対する免疫は一度の感染では得られないため、再び感染する可能性(再感染)はあります。
再感染を防ぐには、パートナーの治療状況を確認し、治療完了後もしばらくは定期的に検査を受けることが大切です。性行為の際はコンドームを使用し、感染予防を徹底しましょう。
Q. 梅毒はうつりやすい病気ですか?
梅毒は感染力が非常に強い性感染症の一つとされています。主な感染経路は、性行為(膣・口・肛門など)による粘膜や皮膚の接触です。感染者のしこりや潰瘍(硬性下疳)には多くの菌が含まれており、わずかな接触でも感染することがあります。
特に発症初期は感染力が高く、症状が軽くても他者へうつす可能性があります。コンドームを使用しても完全に防げない場合があるため、複数のパートナーとの性行為を避け、定期的に検査を受けることが大切です。
Q. 梅毒は性行為以外でうつることはありますか?
梅毒は主に性行為によって感染する病気ですが、ごくまれに性行為以外で感染するケースもあります。感染者の血液や体液には梅毒トレポネーマ菌が含まれており、開いた傷口に直接触れることで感染する可能性があります。
また、妊婦が感染している場合には、胎児に感染する「先天梅毒」を引き起こすことがあります。一方で、日常生活(握手・食事の共有・同じ浴槽の使用など)で感染することはほとんどありません。
Q. 梅毒治療後、性行為を再開できる時期について教えてください。
梅毒の治療が完了した後に性行為を再開する時期は、医師による最終検査で陰性が確認されてからが安心です。治療が終わっても体内に菌が残っている可能性があるため、自己判断で早く再開すると再感染や他者への感染リスクが高まります。
一般的には、治療終了後3か月ほど経過し、検査で陰性が確認された段階で再開が可能とされています。ただし、感染の進行度や治療法によって異なるため、必ず医師の指示に従うことが大切です。
MESSAGE
当院からのメッセージ

ご不安やお悩みにしっかりと寄り添い、
心からご満足いただける医療サービスを。
当院では、性病の検査・治療を人目を気にせず受けられるよう、プライバシーに配慮した環境を整えております。感染症は周囲に相談しづらく、お一人で不安を抱えてしまう方も少なくありません。私たちは、そうしたお悩みに真摯に向き合い、患者様が通いやすいスムーズな診療体制を構築しています。
不安や疑問に丁寧に寄り添い、受診してよかったと感じていただける医療サービスの提供を目指しております。どんな些細なことでも、どうぞ遠慮なくご相談ください。
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