性行為1回でのクラミジアの感染確率と検査すべきタイミング

「1回だけの性行為だから大丈夫」と思っていても、クラミジアは1回の性行為で感染する可能性があります。特に、相手がクラミジアに感染している場合や、コンドームを使用していない場合、オーラルセックスを含む粘膜同士の接触があった場合には、感染リスクを完全に否定することはできません。

また、クラミジアは感染しても症状が出ないことが多く、尿道の違和感やおりものの変化などがないまま、パートナーにうつしてしまうケースもあります。そのため、「症状がないから大丈夫」と自己判断するのではなく、感染機会から適切なタイミングで検査を受けることが大切です。

この記事では、性行為1回でクラミジアに感染する可能性、コンドームあり・なしでのリスクの違い、プレイ内容ごとの感染リスク、そして性行為後に何日くらいで検査を受けるべきかについて、わかりやすく解説します。

目次

性行為1回だけでもクラミジアに感染する可能性はある

「1回だけだから大丈夫」とは言い切れない理由

クラミジアは、性行為の回数に関係なく、粘膜同士の接触で感染する可能性があります。1回だけでも相手が感染していればうつることがあり、コンドームなし・途中から使用・オーラルセックスなどではリスクが残ります。

クラミジアは症状がないまま感染していることも多い

クラミジアは感染しても、尿道の痛みやおりものの変化などの症状が出ないことがあります。本人が感染に気づかないまま性行為を行い、パートナーへうつしてしまうケースもあるため、症状の有無だけでは判断できません。

相手が陽性だった場合は感染リスクが高くなる

性行為の相手がクラミジア陽性だった場合、1回の接触でも感染リスクは高くなります。特にコンドームを使用していない場合や、咽頭・性器・直腸など複数の部位で接触があった場合は、早めに検査を検討しましょう。

性行為1回あたりのクラミジア感染確率はどのくらい?

1回あたりの感染確率は、性別、接触部位、コンドーム使用の有無、相手の菌量、炎症の有無などによって変わるため、「何%なら安全」とは言い切れません。

研究では、感染している相手との異性間性交における1回あたりのクラミジア感染確率は約9.5%、幅としては6.0〜16.7%と推定されています。別の研究では、1回あたりの感染確率はおおむね数%〜十数%程度とされており、1回だけでも感染リスクはゼロではありません。

条件・データの種類推定される感染確率解説
感染している相手との異性間性交1回あたり約9.5%1回の性交ごとの平均的な伝播確率として推定された数値
同上の推定幅約6.0〜16.7%個人差や条件により幅あり
1つの性的パートナー関係あたり約55.5%交際・関係の中で複数回接触がある場合の感染確率
男性から女性へのパートナー単位の感染確率約32.1〜34.9%パートナー関係全体で見た推定値
女性から男性へのパートナー単位の感染確率約4.6〜21.4%研究データにより幅あり

1回あたりの性交渉での感染確率は約10%というデータが出ています。しかし、複数回性交渉する「パートナー」という関係性の長出は、男性→女性では33%前度、女性→男性でも20%程度の感染確率を報告されています。

引用1:Althaus CL, Turner KME, Mercer CH, et al. Transmission of Chlamydia trachomatis through sexual partnerships: a comparison between three individual-based models and empirical data. Journal of the Royal Society Interface. 2012;9(66):136-146.

引用2:Althaus CL, Turner KME, Schmid BV, Heijne JCM, Kretzschmar M, Low N. Transmission modelling and the impact of partner notification. In: Effectiveness and cost-effectiveness of traditional and new partner notification technologies for curable sexually transmitted infections: observational study, systematic reviews and mathematical modelling. Health Technology Assessment. 2014;18(2).

コンドームなしの性行為ではクラミジア感染リスクが高くなる

射精がなくても粘膜接触で感染する可能性がある

クラミジアは、精液だけでなく、尿道・膣・子宮頸管などの分泌物を介して感染します。そのため、射精がなかった場合でも、性器同士の粘膜が直接接触すれば感染する可能性があります。いわゆる「外に出した」「途中でやめた」という場合でも、感染リスクがゼロになるわけではありません。

ピルや避妊だけではクラミジア予防にはならない

低用量ピルやアフターピルは妊娠を防ぐための薬であり、クラミジアなどの性感染症を予防する効果はありません。また、避妊目的でコンドーム以外の方法を選んでいる場合、粘膜接触による感染リスクは残ります。クラミジア予防には、コンドームを最初から最後まで正しく使用することが大切です。

コンドームありでもクラミジアに感染するのか

正しく使用すれば感染リスクは下がる

コンドームを最初から最後まで正しく使用すれば、クラミジアの感染リスクは下がります。実際に、クラミジア感染者との接触が分かっている人を対象にした研究では、感染率は一貫して使用した群で13.3%、不完全・不使用群で34.4%でした。別研究でも、正しく一貫した使用でクラミジア感染リスクが約60%低下したと報告されています。

引用:Niccolai LM, Rowhani-Rahbar A, Jenkins H, Green S, Dunne DW. Condom effectiveness for prevention of Chlamydia trachomatis infection. Sexually Transmitted Infections. 2005;81(4):323-325.

コンドームの正しい着用で感染確率を下げる事はデータで証明されています。

装着前の接触や途中からの使用ではリスクが残る

注意したいのは、コンドームは有効ですが正しく・一貫して使った場合に効果が高まります。CDCも、コンドームは性感染症リスクを減らす一方で、完全にゼロにはしないと説明しています。装着前に性器同士が接触した途中から装着した外れた・破れた場合などは、尿道・膣分泌物を介したクラミジア感染リスクが残ります。

オーラルセックスでは咽頭クラミジアの可能性もある

オーラルセックスでも、相手の性器にクラミジアがある場合、喉に感染して咽頭クラミジアとなる可能性があります。CDCは、オーラルセックスにより口・喉・性器・直腸に性感染症が広がることがあると説明しています。症状がないことも多いため、フェラチオやクンニリングスがあった場合は咽頭検査も検討しましょう。

プレイ内容別に見るクラミジア感染リスク

膣性交

膣性交は、クラミジアが最も感染しやすい行為の一つです。感染している膣分泌液・精液・尿道分泌物が粘膜に触れることで感染します。コンドームなしではリスクが高く、症状がなくても感染していることがあります。

フェラチオ・クンニリングスなどオーラルセックス

オーラルセックスでは、咽頭クラミジアや性器クラミジア(女性の喉→男性の性器)の感染が起こることがあります。喉に感染しても無症状のことが多く、気づかないまま相手の性器へ感染を広げる可能性があります。

アナルセックス

アナルセックスでは、直腸粘膜にクラミジアが感染することがあります。肛門痛、違和感、分泌物、出血などが出る場合もありますが、無症状のことも少なくありません。コンドームなしでは感染リスクが高まります。

素股・性器同士の接触

挿入がなくても、性器同士が直接触れることで感染する可能性があります。クラミジアは粘膜や分泌物を介して感染するため、尿道口・膣周囲・外陰部に分泌物が付着するとリスクが残ります。

キス

通常のキスだけでクラミジアに感染する可能性は高くありません。咽頭クラミジアがある場合でも、主な感染経路はキスよりオーラルセックスと考えられます。不安がある場合は喉の検査も検討しましょう。

クラミジアは性行為後何日から検査すべきか

感染直後は検査で陽性にならないことがある

クラミジア検査は、感染した部位に菌がある程度増えてから陽性になります。性行為の翌日など感染直後は、尿・膣分泌物・咽頭ぬぐい液などに含まれる菌量が少なく、PCR検査でも検出できないことがあります。そのため、感染機会から数日以上あけて検査を行い、日が浅い場合は再検査を検討します。

個人差あるものですが、少なくとも翌日は検査で陽性とならない可能性があります。

クラミジア感染での男性の症状

  • 尿道の違和感
  • 排尿時の痛み
  • 尿道のかゆみ
  • 尿道から透明〜白っぽい分泌物が出る
  • 陰嚢の痛みや腫れ(精巣上体炎)

クラミジア感染での女性の症状

  • おりものの増加
  • 色やにおいの変化
  • 下腹部痛
  • 性交時痛
  • 性交後出血
  • 不正出血
  • 排尿時の違和感

男女ともに無症状も多くいます。当院でも無症状の定期検査でクラミジア陽性となる患者が多くいらっしゃいます。

クラミジア検査の方法

男性(尿検査)の場合

尿を検査し、クラミジアを調べます。採尿時にコップをお渡ししますので、そちらに尿を採取してください。
検査精度を保つために、来院の1時間前から排尿はお控えください。

女性(膣ぬぐい)の場合

膣分泌液を検査し、クラミジアを調べます。綿棒を使用して分泌物を採取します。当院の採取用トイレにてご自身で採取を行なっていただくため、デリケートゾーンを他人に見られる心配はございません。

肛門の場合

肛門分泌液を検査します。細い綿棒を数センチ肛門に入れて分泌物を採取します。ご自身で採取していただきますので、身体へのお負担は軽減できます。

咽頭(のど)の場合

うがい液を検査します。コップに入った生理食塩液を15秒間、うがいしていただきます。そのままうがい液をコップに戻して検体をご提出ください。

<迅速検査>

東京検査クリニックでは院内のPCR検査を用いて当日迅速検査を行います。検査結果は最短90分でご案内可能です。陽性が確認された場合は、その日のうちに治療を開始できます。性感染症を専門に扱うクリニックとして、「検査の精度」「結果の速さ」「正確な情報提供」を徹底しています。

クラミジア診断実績が豊富な当院の特徴

東京検査クリニックではクラミジアの豊富な診断及び治療実績があります。

  • 匿名での検査可能
  • 即日結果対応(クラミジア・淋菌OK
  • 五反田駅から徒歩2分
  • 13-21時まで診療
  • Webで結果確認可能

といった忙しい人でも利用しやすいクリニックとなっています。

クラミジアは日本で最も多い性感染症の1つであり、無症状だからこそ広まりやすいといった特徴があります。パートナーへの感染などセンシティブな領域で他の人に相談しづらい問題だからこそ、当院は患者様1人1人に寄り添います。

クラミジアの感染確率についてよくある質問

性行為1回だけでもクラミジアに感染しますか?

はい、感染する可能性があります。研究では、感染している相手との異性間性交におけるクラミジアの感染確率は、1回あたり約9.5%、幅として6.0〜16.7%と推定されています。つまり「1回だけだから大丈夫」とは言い切れず、不安がある場合は検査で確認することが大切です。

コンドームなしだとクラミジアの感染確率は高くなりますか?

はい、コンドームなしでは性器同士の粘膜が直接接触するため、感染リスクは高くなります。クラミジアは膣性交・アナルセックス・オーラルセックスで感染することがあり、CDCも、感染している相手とのコンドームなしの膣・肛門・口腔性交で感染すると説明しています。

コンドームありならクラミジアの感染確率はゼロですか?

ゼロではありません。ただし、正しく一貫して使用すれば感染リスクは下がります。クラミジア感染者への接触が分かっている人を対象にした研究では、感染率は一貫使用群で13.3%、不完全使用・不使用群で34.4%でした。途中からの装着や外れ・破れがある場合は注意が必要です。

パートナーがクラミジア陽性だった場合、どのくらい感染しやすいですか?

パートナーが陽性だった場合は、1回の性行為でも感染リスクがあります。研究では、1回あたりの感染確率は約9.5%と推定されていますが、パートナー関係全体で見ると感染確率は約55.5%とされています。複数回の接触があるほど累積リスクは高くなるため、症状がなくても検査を検討しましょう。

オーラルセックスだけでもクラミジアに感染しますか?

はい、可能性があります。オーラルセックスでは、相手の性器にクラミジアがある場合、喉に感染して咽頭クラミジアになることがあります。CDCも、口・喉・性器・直腸の間で性感染症が広がる可能性があると説明しています。フェラチオやクンニリングスがあった場合は、性器だけでなく咽頭検査も検討しましょう。

性行為1回でのクラミジア感染確率についてのまとめ

性行為1回でのクラミジア感染確率は、約10%という文献の報告がありました。相手の感染状況、行為内容、コンドーム使用の有無、感染部位により異なります。明確な確率だけで判断せず、不安な場合は検査で確認することが大切です。

記事監修:島田航 泌尿器科専門医

2018年東京科学大学(旧東京医科歯科大学)医学部を卒業後、東京科学大学、JAとりで総合医療センター、土浦協同病院、神栖済生会病院にて泌尿器科を歴任。性感染症外来・泌尿器科外来に従事。

所属学会:日本泌尿器科学会/日本生殖医学会/日本泌尿器内視鏡ロボティクス学会/日本産業衛生学会

▪️ 参考文献

1)Althaus CL, Turner KME, Schmid BV, Heijne JCM, Kretzschmar M, Low N. Transmission modelling and the impact of partner notification. In: Low N, McCarthy A, Macleod J, et al. Effectiveness and cost-effectiveness of traditional and new partner notification technologies for curable sexually transmitted infections: observational study, systematic reviews and mathematical modelling. Health Technology Assessment. 2014;18(2).

2)Lewis JEA, White PJ. Per-partnership transmission probabilities for Chlamydia trachomatis infection: evidence synthesis of population-based survey data. International Journal of Epidemiology. 2021;50(2):510-517.

3)Niccolai LM, Rowhani-Rahbar A, Jenkins H, Green S, Dunne DW. Condom effectiveness for prevention of Chlamydia trachomatis infection. Sexually Transmitted Infections. 2005;81(4):323-325. doi:10.1136/sti.2004.012799.

4)Paz-Bailey G, Koumans EH, Sternberg M, Pierce A, Papp J, Unger ER, et al. The effect of correct and consistent condom use on chlamydial and gonococcal infection among urban adolescents. Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine. 2005;159(6):536-542.

5)Price MJ, Ades AE, Soldan K, Welton NJ, Macleod J, Simms I, et al. The natural history of Chlamydia trachomatis infection in women: a multi-parameter evidence synthesis. Health Technology Assessment. 2016;20(22):1-250.

6)Chandra NL, Broad C, Folkard K, Town K, Harding-Esch EM, Woodhall SC, et al. Detection of Chlamydia trachomatis in rectal specimens in women and its association with anal intercourse: a systematic review and meta-analysis. Sexually Transmitted Infections. 2018;94(5):320-326.

7)Workowski KA, Bachmann LH, Chan PA, Johnston CM, Muzny CA, Park I, et al. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recommendations and Reports. 2021;70(4):1-187.

この記事の執筆者

五反田駅徒歩2分に立地する性感染症に特化したクリニック。完全自費診療で保険証不要、結果はWEBで確認でき、誰にもバレずに安心して受診できます。高精度PCR機器を院内に備え、淋菌・クラミジアの即日迅速検査に対応。その他、HIV・梅毒・B型肝炎・C型肝炎の即日迅速検査が可能。土日を含む、毎日21時まで診療、利便性の高いクリニックです。ED/ピル/アフターピル/デイリータダラフィル/性病予防薬(DoxyPEP)取り扱いあり。「新しいお付き合いがあるからチェックしたい」「性病かも...」などの性のお悩みに対して当院は安心の医療を提供します。

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